美容師のシザーケースにはたくさんのハサミが収納されていますが、それぞれどのように使うのか気になったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここで、美容師が主に使うハサミの代表的なものについて、いくつかご紹介したいと思います。
まずはハサミの刃の種類から掘り下げていきましょう。
ひとつめは、「ベーシック」と呼ばれるハサミ。
これは基本的なカットを行うとき、いろいろな用途で使われます。
そのため、ベーシックと呼ばれるものにも長さの違いがあり、髪の長さやヘアスタイルなどによって使い分けることが多いです。
短いハサミは細かい場所をカットする時に、長いハサミは広い範囲を均一にカットする時に使われます。
次に「セニング」。
セニングは、髪の量を調節するときに使われるハサミで、刃が切れ込みを入れたような形をしています。
いわゆる「すきバサミ」と考えていただくと分かりやすいのではないでしょうか。
こちらのハサミも、切れ込みの幅に種類があって、髪をたくさんすくことができるものから、すきすぎないようにするものまでいろいろあります。
髪をどれだけすくことができるか、ということを「落ち率」と呼ぶのですが、この落ち率が高いものほど、毛量の多い方に使用されます。
そして、「スライド」。
スライドは、主にカットの際にシャギーを入れるときに使用されます。
シャギーを入れる人はかなり多いかと思いますが、シャギーが流行り始めた頃はカミソリのような形をしたアイテムで削ぐようにしてカットするスタイリストもいました。
しかしこのやり方だと、髪がデリケートな人に使用するとダメージを与えやすくなってしまうことから、今はほとんどの美容師がスライドを用いてシャギーを入れているようです。
刃の種類もいろいろあるように、ハサミのハンドルにもいくつかの種類があります。
「メガネ型」というハンドルは基本の形で、ベーシックなどに組み合わせてあることが多いです。この形のハサミは、美容師であればまずひとつは購入するのではないかというもの。
オフセット方は、指の開きが小さくてもカットできるようになっているもので、指が短めの方などが愛用されることが多いようです。
3Dというハンドルは、独特の計上から手にしっかりと密着させることができ、ハードなカットも十分に行えるように工夫してあるものになります。
こうしてハサミの種類が把握できてくると、美容師にカットしてもらっているときにも、「今はこれを使っているな」ということが分かり、カットされている間の時間が楽しくなりますね。